勉強のご褒美はよくない?つまらない勉強なら試していい理由

目次
勉強を楽しめていないなら、自分へのごほうびを試してかまいません。
- やる気が下がりやすかったのは、もともと面白いと感じている活動でした
- つまらない課題では、はっきりした差が出ませんでした
- 研究の多くは他の人が決めたごほうびの話で、自分で決めて自分にあげる場合は確かめられていません
逆効果はいつ起きるのか
逆効果が起きやすいのは、もともと面白いと感じている活動に、他の人がごほうびを先に約束したときです。
「ごほうびは逆効果」と言われるときに、よく出る実験があります。絵を描くのが好きな子どもに賞状を先に約束すると、後で自分から絵を描く時間が半分ほどに減りました。
研究では、他の人が渡すごほうびを「報酬」と呼びます。報酬のせいで、もともとのやる気が下がることを「アンダーマイニング効果」と呼びます。
つまらない勉強でも逆効果になるのか
つまらない勉強なら、逆効果になるとは言えません。
128の研究をまとめた論文でも、先に約束した報酬でやる気は下がりました。ただし、同じ論文の11の研究で大きく下がったのは、面白い課題でした。つまらない課題では、はっきりした差が出ませんでした。
絵の実験の著者も、報酬が無いと始まらない活動では、報酬が役に立つかもしれないと書いています。これは著者の考えで、実験で確かめた結果ではありません。
自分で決めるごほうびならどうか
自分で決めるごほうびは、逆効果になるかまだ分からず、効果が大きいとも言えません。
逆効果の研究の多くは、他の人が報酬を決めて渡す場面です。自分で決めて自分にあげる場面で逆効果を直接調べた研究は、調べた範囲では見つかりませんでした。
効果が大きいとも言えません。自分で決めるごほうびの効果は、とても小さいという研究があります。
楽しめていない勉強で試す3つの手順
楽しんでいるかを確かめ、始めるのがつらいならごほうびを1つ決め、楽しくなったらやめます。
研究が証明した手順ではありません。研究を読んで、私たちが決めた目安です。
- いま、その勉強を楽しんでいるかを確かめる。 楽しく続いているなら、ごほうびは決めなくてかまいません
- 始めるのがつらいなら、ごほうびを1つ決める。 数回達成すれば自分にあげられる物にします。回数はごほうびの回数の決め方を見てください
- 楽しくなったら、ごほうびをやめる。 自分で決めたごほうびなので、やめるのも自分で決められます
手順2の回数は、下の欄で計算できます。
習慣を
6回達成すると、自分にごほうびをあげられます。
夜のウォーキングを週4回達成するとして計算しました。
「1回の達成の額」は、習慣を1回達成するたびに、ごほうびの額から引かれる額です。自分で決めます。1,800円のごほうびで1回300円なら、1,800÷300で6回です。
ごほうびをいつあげるかは、勉強の直後に自分にあげる理由に書きました。
よくある質問
- 報酬でやる気が下がるのは本当ですか
- 下がることはあります。ただし、絵の実験の著者は「いつも下がるとは言えない」と書いています。
- 資格の勉強や語学にも試していいですか
- 試す理由はあります。資格の勉強や語学は、最初の数週間がつまらなく、できるようになってから面白くなることがあります。ただし、ごほうびが役に立つと確かめた結果ではありません。
出典
- Lepper, Greene & Nisbett (1973) Undermining children's intrinsic interest with extrinsic reward. Journal of Personality and Social Psychology 28(1), 129-137
- Deci, Koestner & Ryan (1999) A meta-analytic review of experiments examining the effects of extrinsic rewards on intrinsic motivation. Psychological Bulletin 125(6), 627-668
- Brown, Smith, Epton & Armitage (2018) Do Self-Incentives and Self-Rewards Change Behavior? Behavior Therapy 49(1), 113-123
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